コロナ問題を機にオンライン診療は進むのか
2020年度診療報酬改定の内容が
明らかになりました。
通常であれば、医療機関のこの時期は
改定の対応、準備に注力にしたいところですが
今年はさらにもう1つ問題が起きています。
ご存知のとおり、コロナ問題ですね。
当社のクライアントでも
多かれ少なかれ、コロナへの対応のための
影響が出ています。
そんなコロナ問題が拡がる中、
厚労省は2月28日に、
より柔軟なオンライン診療や
オンライン服薬指導の運用を認める
事務連絡を発出しました。
具体的には、
慢性疾患などで定期的に受診している
患者については、事前に診療計画が
作成されていない場合でも、
医師は対面診療を行わずに
電話再診や情報通信機器を用いた
オンライン診療により、
これまでと同じ薬を処方できることとしました。
それに併せて、処方箋についても、
医療機関から薬局へのファクシミリによる
処方箋の送付と、薬剤師による電話や
情報通信機器を使った服薬指導、
薬局から自宅などへの処方薬の配送を
可能としています。
(通常は患者や家族らが処方せん原本を薬局に
持参し、対面で服薬指導を受ける必要があり)
2020年度の診療報酬改定でも
オンライン診療の規制が少しずつですが
緩和されている傾向になります。
今回のコロナ問題をきっかけに
オンライン診療の利便性や必要性を
感じる医療機関も増えているのでは
ないかと感じています。
■オンライン診療のメリットとデメリット
オンライン診療を検討するにあたり
まずはどんなメリットとデメリットが
あるのか把握しておきましょう。
~メリット~
①多忙な人でも診療が継続できる、
悪化が防げる
②患者にとっては待ち時間がいらない
③交通費がかからない
④家族の付き添いが不要
⑤在宅医療であれば、
時間の効率化に繋がる
~デメリット~
①初診では受けれない
②全身をみることができない
③検査が即座にできない
④PCやスマホ操作が不慣れな
患者さんには補助が必要
⑤処方箋を後日受け取ってから
薬局に出向く必要があり
⑥診療報酬が低い
医療機関、患者ともに
PCやスマホ操作にさえ慣れていれば
両者にとっての時間の節約、
効率化にはつながるといえます。
一方で、対面診察とは違い
情報量が限られてきますので
診察力やコミュニケーション力が
対面よりも必要と考えられます。
■患者にとっては
処方箋が1つの壁か!?
オンライン診療の1つの壁として
処方箋問題があります。
今回の特例措置は別として
通常は、処方箋を薬局に
持参しなければなりません。
オンライン診療といえども
結局、薬局へ行って
そこで待たされるのであれば…
という方も多いのではないでしょうか。
このあたりが
オンライン診療が患者側に
浸透しきれていない1つの理由とも
考えられます。
しかし最近は、
薬局側も進化しています。
たとえば、医療機関で
もらった処方せんの写真を撮って
希望の薬局に送ることで、
仕事の合間やお昼休憩中など、
都合のいい時間にお薬を受け取れる
といったサービスを展開している
ところもあります。
医療現場にもオンライン化の流れが
少しずつ拡がりつつありますが
まだまだ規制が厳しかったり
診療報酬上の評価も十分とはいえません。
今回のコロナ問題をきっかけに
オンライン診療が一気に加速するのか
注目していきたいところです。
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◆筆者プロフィール
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森田仁計(もりた よしかず)
医療総研株式会社
認定医業経営コンサルタント
1982年、埼玉県生まれ。
法政大学工学部卒業後、株式会社三菱化学
ビーシーエル(現LSI メディエンス)に入社。
現場営業から開発・企画業務まで携わる。
2015年、医療総研株式会社に入社し、
認定登録医業経営コンサルタントとして、
医療機関の経営改善や組織変革、
人事制度構築などの運営改善業務に従事。
明らかになりました。
通常であれば、医療機関のこの時期は
改定の対応、準備に注力にしたいところですが
今年はさらにもう1つ問題が起きています。
ご存知のとおり、コロナ問題ですね。
当社のクライアントでも
多かれ少なかれ、コロナへの対応のための
影響が出ています。
そんなコロナ問題が拡がる中、
厚労省は2月28日に、
より柔軟なオンライン診療や
オンライン服薬指導の運用を認める
事務連絡を発出しました。
具体的には、
慢性疾患などで定期的に受診している
患者については、事前に診療計画が
作成されていない場合でも、
医師は対面診療を行わずに
電話再診や情報通信機器を用いた
オンライン診療により、
これまでと同じ薬を処方できることとしました。
それに併せて、処方箋についても、
医療機関から薬局へのファクシミリによる
処方箋の送付と、薬剤師による電話や
情報通信機器を使った服薬指導、
薬局から自宅などへの処方薬の配送を
可能としています。
(通常は患者や家族らが処方せん原本を薬局に
持参し、対面で服薬指導を受ける必要があり)
2020年度の診療報酬改定でも
オンライン診療の規制が少しずつですが
緩和されている傾向になります。
今回のコロナ問題をきっかけに
オンライン診療の利便性や必要性を
感じる医療機関も増えているのでは
ないかと感じています。
■オンライン診療のメリットとデメリット
オンライン診療を検討するにあたり
まずはどんなメリットとデメリットが
あるのか把握しておきましょう。
~メリット~
①多忙な人でも診療が継続できる、
悪化が防げる
②患者にとっては待ち時間がいらない
③交通費がかからない
④家族の付き添いが不要
⑤在宅医療であれば、
時間の効率化に繋がる
~デメリット~
①初診では受けれない
②全身をみることができない
③検査が即座にできない
④PCやスマホ操作が不慣れな
患者さんには補助が必要
⑤処方箋を後日受け取ってから
薬局に出向く必要があり
⑥診療報酬が低い
医療機関、患者ともに
PCやスマホ操作にさえ慣れていれば
両者にとっての時間の節約、
効率化にはつながるといえます。
一方で、対面診察とは違い
情報量が限られてきますので
診察力やコミュニケーション力が
対面よりも必要と考えられます。
■患者にとっては
処方箋が1つの壁か!?
オンライン診療の1つの壁として
処方箋問題があります。
今回の特例措置は別として
通常は、処方箋を薬局に
持参しなければなりません。
オンライン診療といえども
結局、薬局へ行って
そこで待たされるのであれば…
という方も多いのではないでしょうか。
このあたりが
オンライン診療が患者側に
浸透しきれていない1つの理由とも
考えられます。
しかし最近は、
薬局側も進化しています。
たとえば、医療機関で
もらった処方せんの写真を撮って
希望の薬局に送ることで、
仕事の合間やお昼休憩中など、
都合のいい時間にお薬を受け取れる
といったサービスを展開している
ところもあります。
医療現場にもオンライン化の流れが
少しずつ拡がりつつありますが
まだまだ規制が厳しかったり
診療報酬上の評価も十分とはいえません。
今回のコロナ問題をきっかけに
オンライン診療が一気に加速するのか
注目していきたいところです。
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◆筆者プロフィール
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森田仁計(もりた よしかず)
医療総研株式会社
認定医業経営コンサルタント
1982年、埼玉県生まれ。
法政大学工学部卒業後、株式会社三菱化学
ビーシーエル(現LSI メディエンス)に入社。
現場営業から開発・企画業務まで携わる。
2015年、医療総研株式会社に入社し、
認定登録医業経営コンサルタントとして、
医療機関の経営改善や組織変革、
人事制度構築などの運営改善業務に従事。