2020.08.11

組織内コミュニケーション活性化の第一歩とは

組織を引っ張っていくリーダーの役割として、「メンバーの能力を如何に引き出してあげるか」、これはとても重要な事項の1つです。個々のメンバーが適材適所で業務にあたり、最高のパフォーマンスを発揮していくことが組織力の向上に繋がります。

これは、一般企業だけでなく、病院やクリニックにおいても同様のことがいえます。

組織における仕事の成果は、組織内のコミュニケーションによる影響が大きいと言われます。
特にリーダーのコミュニケーションにより、メンバーの仕事に対するモチベーションや職場の雰囲気が変わります。そしてそのコミュニケーションの取り方は、相手によって、変えていくことが理想的です。

たとえば、リーダーから、
「よくやったな!君は天才的だな!」
と褒められた場合、いかがでしょうか。

単純に「嬉しい」とポジティブに受け取る方もいれば、「馬鹿されている」とネガティブに受け取る方もいらっしゃいます。

同じように接しても、相手によって受け止め方が全然違います。

それは人によりコミュニケーションスタイルが異なるからだと考えられています。

コミュニケーションスタイルのタイプとして、個人や組織のパフォーマンス向上のためのコミュニケーションスキルである「コーチング」の事例を紹介します。

コーチングの考え方の1つとして、人のコミュニケーションスタイルを、「コントローラー」「プロモーター」「サポーター」「アナライザー」の4つのタイプに分類できると言われています。(株式会社コーチ・エィの「タイプ分け」を引用)

それぞれのタイプには以下のような特徴があるとされています。

【コミュニケーションスタイルのタイプ別の特徴】
■コントローラー

行動的で、自分が思った通りに物事を進めることを好むタイプ。過程よりも結果や成功を重視する。また他人から指示されることを何よりも嫌う。

【適した役割】
自分が物事を判断し、スピード感を持っているため、リーダーシップを取る役割に適する。

■プロモーター
注目されることがとにかく好きなタイプ。話の中心に自分がなったり、周囲から最上級の表現で褒められるなど、自分にはっきりと周りから関心の目が向けられている状態を好む。

【適した役割】
人に影響を与えることを好み、明るく目立つため、新しいことを始めることや多くの人の協力を得ることが必要な役割に適する。

■サポーター
人を援助することを好み、協力関係を大事にするタイプ。周囲の人の気持ちに敏感で気配りにも長けている。自分自身の感情は抑えがちで、人から認めてもらいたいという欲求も強い。

【適した役割】
人との合意を得たり、協力する傾向が強いため、サブリーダーやコーディネーターなどの役割に適する。

■アナライザー
行動の前に多くの情報を集め、分析・計画を立てるタイプ。物事を客観的に捉えるのが得意。また完全主義的なところがあり、ミスを嫌う。人との関わりは慎重で、感情をあまりに外側に表さない。

【適した役割】
物事の正確性や細部にわたることへの関心が高いため、調査、分析、アドバイザーなどの役割に適する。


もちろんこの4つにすべてが当てはまるということではありません。あくまでも統計上の傾向になります。またどのタイプに優劣があるということでもありません。ただタイプを知り理解することは、コミュニケーションの質がグッと高まることに繋がります。

もしかしたら、コミュニケーションがうまく図れず本来の力を発揮できていなかったメンバーが、接し方を変えるだけでパフォーマンスが上がることも大いに考えられます。

日々一緒に仕事をする中で、メンバーのコミュニケーションスタイルを把握し、その人の価値観にあった接し方を心がけることも、組織を束ねるリーダーのスキルの1つです。

メンバーの最高のパフォーマンスを引き出すに、まずは相手のコミュニケーションスタイルを知ることから始めてみることをおすすめします。


参考図書
「4つのタイプ コーチングから生まれた熱いビジネスチームをつくる」
鈴木義幸 著

---------------------------------------
◆筆者プロフィール
---------------------------------------
森田仁計(もりた よしかず)

医療総研株式会社
認定医業経営コンサルタント
1982年、埼玉県生まれ。
法政大学工学部卒業後、株式会社三菱化学
ビーシーエル(現LSI メディエンス)に入社。
現場営業から開発・企画業務まで携わる。
2015年、医療総研株式会社に入社し、
認定登録医業経営コンサルタントとして、
医療機関の経営改善や組織変革、
人事制度構築などの運営改善業務に従事。