地域に求められる医療を実現するためには必要な利益を確保すべく組織運営を行うことです。
その実現のためには、これから起こる社会情勢や地域の医療環境の変化を捉え、多角的な情報をもとに『分析力』と、
確実に変革する『実行力』がこれまで以上に求められています。

私たち医療総研は、医業経営に特化したコンサルティングを20年以上提供してまいりました。
その知見を活かし、医療制度改革の将来を予測し、病院・診療所の皆様が地域医療システムの中心的な役割を担うことが出来るよう、適切な情報提供をもとに経営支援をいたします。

「提言」だけでなく、組織変革の「実行」を支援する
それが私たちの基本姿勢です。

新着情報

2019/03/19
図解入門ビジネス最新『医療費の仕組みと基本がよ~くわかる本[第2版]』を出版しました。
2019/03/11
ホームページをリニューアルしました。

医業経営コラム

2020.02.25

医療機関もICTへの対応は必須!?

前回のコラムで、2020年度診療報酬改定の
重点課題である働き方改革であることを
お伝えさせていただきました。


この働き方改革は改定の中で
色々な項目に盛り込まれています。


今回はその中でICTの活用について
触れていきたいと思います。


「ICTなんて、うちには関係ない!」と
思っている医療機関さんもいるかと
思いますが、これからの時代は
そうとも言っていられない可能性が大です!


まずは今回の改定において
ICTがどのように盛り込まれたか
チェックしておくことをおススメします。


ここでは今回の改定で見直された
ICT活用の内容について一部をご紹介します。


■情報通信機器を用いたカンファレンス等の推進



カンファレンスなどについて、
前回の改定で「やむを得ない事情により
参加できない場合は、ビデオ通話などでも可」
となりました。


今回の改定では「やむを得ない事情」が
削除されました。


ですので、いつでもビデオ通話による
カンファレンスでOKとなりました。


これも働き方改革の1つといえます。


■情報通信機器による外来栄養食事指導



外来栄養食事指導料について、
これまでは対面でしか算定できなかったものが
2回目以降の栄養食事指導については
情報通信機器を用いて行うことも算定可となりました。


これは外来及び在宅における患者についても
継続的な栄養指導が必要であることを
強調しているともいえます。


また外来栄養指導については、今回の改定で
他の医療機関や栄養ケア・ステーションの
管理栄養士と連携しても算定可能となっていますので
クリニックなどでも算定ができる機会が増えると思われます。


■オンライン診療料の実施要件の見直し



オンライン診療料についても
これまでよりも算定しやすくなったといえます。


主な改定内容は次の3つです。

・事前の対面診療の期間を6月から3月に
・急変時の対応等については連携医療機関を記載
・対象疾患について、慢性頭痛患者を追加


■かかりつけ医と連携した遠隔医療



てんかんや指定難病の疑いがある患者について
かかりつけ医のもとで、遠隔地の医師が
情報通信機器を用いた診療を行う場合に
「遠隔連携診療料 500点」が新設されました。


1人の患者をかかりつけ医と専門医が
ICTを活用して連携して診療した際に
算定できるということです。


今回は対象疾患が絞られていますが
今後拡大する可能性も考えられます。


■ニコチン依存症管理料の見直し



ニコチン依存症管理料についても
2回目から4回目の診療については
情報通信機器を用いた診療でも
算定可能となりました。


また今回は、加熱式たばこの喫煙者も
対象となるよう要件が見直されました。


まだまだ他にも
在宅や服薬指導などにもICTの活用が
盛り込まれています。


2040年に向けて
働き手の減少は明らかですので
次回の改定では今回以上にICT活用は
盛り込まれていくと想定されます。


■ICTに対応していないと職員も集まれない!?



おそらくそんな時代も
すぐに訪れると思います。


ICT活用ができていて
業務効率化できている職場と
すべて紙ベースで非効率な職場では
前者が選ばれるのは容易に
想定ができますよね。


今回の改定内容すべてに
対応することはないと思います。


ですが、
「ICTは、うちには関係ない」と
いった前提ではなく
「何か取り入れられることはないかな?」
という前提で、今回の改定内容を
チェックしていただくことが
大切ではないでしょうか。

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◆筆者プロフィール
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森田仁計(もりた よしかず)


医療総研株式会社
認定医業経営コンサルタント
1982年、埼玉県生まれ。
法政大学工学部卒業後、株式会社三菱化学
ビーシーエル(現LSI メディエンス)に入社。
現場営業から開発・企画業務まで携わる。
2015年、医療総研株式会社に入社し、
認定登録医業経営コンサルタントとして、
医療機関の経営改善や組織変革、
人事制度構築などの運営改善業務に従事。
2020.02.08

業務改善・効率化の視点

先日2月7日に、2020年度診療報酬改定の答申が
公表され、改定の全容が明らかになりました。

<個別改定項目の詳細はこちらになります。>


今回の改定では、従来から議論されていたとおり
医師や医療従事者等の働き方改革が
重点課題として据え置かれています。

特に、
救急搬送受入れ件数2000件以上などの病院では、
地域医療体制確保加算(入院初日に限り520点)が
新設されました。

また、救急搬送受入れ件数1000件以上では
救急搬送看護体制加算1(400点)で評価で
評価されるようになりました。

この加算の意図としては、
こうした新点数や新加算等を算定することで
救急医の確保や看護師等へのタスク・シフティングなど
を促進する原資として活用し、2024年4月以降の
働き方改革への対応を期待するものとなります。


■今改定をきっかけに



今回は特に、
救急医療の実績がある医療機関に対して
働き方改革への手厚い評価がされています。

では、そうでない医療機関では
働き方改革を推進しなくていいのかというと
もちろんそんなことはありません。

医師以外の医療従事者に対しては
昨年4月から働き方改革は適用されており
そこへの対応が求められています。

また職員の満足度や採用・リテンション
といった点からも働き方改革の一環として
業務改善や効率化を図っていくことは
とても大切だといえます。

これまで働き方改革に本腰を
入れきれていなかった医療機関においても
今改定をきっかけにして取り組んでみては
いかがでしょうか。


■業務改善・効率化のための視点



では、業務改善・効率化を図るためには
どうすればよいでしょうか?

よくコンサルティングの際に
業務改善・効率化のための方法として
特別な秘策を期待されることもありますが
そのようなものはなかなかないのが実情です。

理想(目的・目標)を掲げて
そこに向かって、何をしていけばいいのか
現場の皆さんと対話を繰り返しながら
試行錯誤していくことが遠回りのようで
最も実効性の高い案が出てくると実感しています。

ここでは、その中でも外せない視点として
3つほど挙げさせていただきます。


①業務目的の確認

よくあるのですが、
何のためにやっている業務なのか不明確な
ものはないでしょうか。

過去の前任者から引き継がれている業務で
なんとなく継続してしまっているなど、
よくあるケースです。

必要だと思っていた業務が目的を確認すると、
意外に不必要だったり、もっと簡単にできたり
または他の部署でも同じことをやっていたりする
ことが往々にしてあります。


②しないことを決める

重要度がそこまでない業務であれば、
思い切って「手放す/手離す」勇気も必要です。

組織レベルでも個人レベルでもいえることですが
業務の効率化をする上で、
「今の業務をどうやって効率化するのか」を
足し算の発想で考えている場合が多いです。

真の意味で効率的に仕事をするためには、
「しないこと」を決め、時間にも少し余裕を
持たせることも大切です


③システム・ITへの代替可能性の検討

標純化できる業務であれば
システムやITに任せてしまった方が
いいですよね。

最近では、様々なRPA
(ロボティック・プロセス・オートメーション)
が開発されてきています。

ただRPAも万能ではありません。

特に医療事務の一部自動化などで
RPAが導入されていることがありますが
導入する前に業務の洗い出しや標準化を
実施することが必要となります。

つまりは、システムを導入する前に
上記①や②を実施をする必要があると
いうことです。

その他、最近では
オンラインツールやアプリなども
開発されていますので
様々な業界からの情報にも
アンテナを張っておくことが
大切といえます。

ぜひ今回の改定をきっかけに
業務改善・効率化に本腰を入れてみては
いかがでしょうか。

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◆筆者プロフィール
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森田仁計(もりた よしかず)

医療総研株式会社
認定医業経営コンサルタント
1982年、埼玉県生まれ。
法政大学工学部卒業後、株式会社三菱化学
ビーシーエル(現LSI メディエンス)に入社。
現場営業から開発・企画業務まで携わる。
2015年、医療総研株式会社に入社し、
認定登録医業経営コンサルタントとして、
医療機関の経営改善や組織変革、
人事制度構築などの運営改善業務に従事。
2020.01.25

シンプルな組織づくりの視点

2020年診療報酬改定も徐々に全容が
見え始めてきました。


医療機関の中には、早めの対策をということで
すでに対応の準備をしている施設もあるかと
思います。


改定などの変化に迅速に対応するためにも
組織力を高めていくことは大切です。


今日はそんな組織づくりをテーマにして
書いてみたいと思います。


■経営のトレンドは、「戦略論」から「組織論」へ



現代社会は、「VUCA(ブーカ)時代」と呼ばれています。


VUCAとは、
「あらゆるものを取り巻く環境が複雑性を増し、
将来の予測が困難な状態」を指す言葉です。


特に人口減少や少子高齢化による働き手不足など
といった「人」の問題は、社会に大きな影響を
及ぼすことが予測されています。


特に、医療業界は「人」がいないと成立しない
業態ということもあり、「人」の問題は深刻です。


医療機関の経営を維持・継続するためにも
組織づくりに力を入れていている施設は
多くなっています。


ただ組織づくりと言っても
何から始めたらよいか、何が最適な手法なのか
わからないのが正直なところかと思います。


そこで今回は、
チェスターバーナードが提唱している
組織の3要素をベースに、組織について
一緒に考えていけたらと思います。

バーナードの定義では、

①共通目的
②貢献意欲
③意思疎通

の3つの要素がバランスよく存在すれば
組織はうまく機能するとしています。
では1つずつ見ていきます。


■共通目的の必要性



何事にも目的は大切です。
医療機関の存在意義になります。
経営理念などに近いものといっても
いいかもしれません。


どの病院やクリニックも理念は
あることが多いです。


ただそれを職員と
どれだけ共有できているかというと
どうでしょうか?

そこまで徹底している医療機関は
少ないのではないでしょうか。


ただそこまで徹底しなくても
医療機関の場合は問題ないケースも
往々にしてあります。


それは医療従事者の方々は
「患者のため」という
大前提があるからです。


その大前提があるために、
理念や目的が曖昧でも
組織はなんとなく機能します。


そのため医療機関ならば
理念や目的も大切ですが、それよりも
ビジョン(=将来のありたい姿)の
共有の方が必要という風に感じます。


そのビジョンにどれだけ職員が
共感してくれるかが、組織づくりには
大切だと感じます。


■貢献意欲を引き出すためには



貢献意欲とは、個人の努力を
組織が持っている共通の目的の
達成に寄与させようとする意欲の事です。


医療従事者の方は、患者さんに対する
貢献意欲は高いですよね。


ただそれが強すぎて、部分最適化し過ぎて
組織の共通目的の達成の弊害になることが
往々にしてありますので、バランスが大切です。


また職員の貢献意欲を高めるためには
「誘因≧貢献」が成立していることが
重要といわれています。


誘因とは、給与や評価、職場環境といった
組織から得られる価値になります。
給与や賞与などが1番わかりやすいですよね。


ただ金銭的や物質的だけに限らず、
心理的や社会的な側面も
魅力的な誘因になり得ます。

社会性の高いビジョンを掲げ
職員と共有したり、

職員の業務の過程をしっかり
把握してフィードバックしてあげる

など「誘因≧貢献」の状態を保つことが大切です。


■コミュニケーションが要



どんなに共通目的をかかげ
貢献意欲をもった職員が集まったとしても
お互いがバラバラの行動をしていたら
組織としては成立しません。


バラバラに分散しているものを統合し、
「有機的」に組織を動かし、共通目的と
貢献意欲をつなぎ合わせるために
必要となるのが「コミュニケーション」になります。


コミュニケーションが取れていない組織では
そもそも共通目的も機能しないですし
貢献意欲も長続きしません。


またコミュニケーションも
ただ取ればいいわけでなく
その質も重要になります。


■組織の3要素から見直す



組織を見直すうえで、
何から手を付けたらいいか分からない
といったことがあると思います。


そんな時、
バーナードの組織の3要素は
シンプルですし、1つの視点としては
有効ですので、ぜひ活用することを
おすすめします。


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◆筆者プロフィール
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森田仁計(もりた よしかず)


医療総研株式会社
認定医業経営コンサルタント
1982年、埼玉県生まれ。
法政大学工学部卒業後、株式会社三菱化学
ビーシーエル(現LSI メディエンス)に入社。
現場営業から開発・企画業務まで携わる。
2015年、医療総研株式会社に入社し、
認定登録医業経営コンサルタントとして、
医療機関の経営改善や組織変革、
人事制度構築などの運営改善業務に従事。
2020.01.08

診療報酬改定、先取した対策を

オリンピック・パラリンピックイヤーである
2020年がついにスタートしました。


医療業界でも次回診療報酬改定に向けて
年明けから具体的な点数設計の議論に
入っていきます。


当社がクライアントである病院に
お伺いする中で、特に現場の皆さんが
気になっていることが地域包括ケア病棟の動向です。


次回改定での地域包括ケア病棟の
要件の見直し方向が固まりつつあります。


■自院の一般病棟からの転棟割合に制限



皆さんご存知のとおり
地域包括ケア病棟には次の3つの役割・機能が
期待されています。


①急性期病床からの患者受入れ(ポスト・アキュート)
②在宅等の患者の緊急時の受入れ(サブ・アキュート)
③在宅復帰への支援


しかし実際はどうかというと
「平成30年度入院医療等の調査」によると、
①のポスト・アキュート、
特に自院の一般病床からの転棟による
患者受入れの割合が多く、
上記の3つの機能をバランスよく
果たしているとはいえません。


特に400床以上の病院では
自院の一般病床からの転棟が
60%を超える状況になっています。


この状況を踏まえ次回の改定では、

『許可病床数200床以上病院の
地域包括ケア病棟において、
「自院の一般病棟からの転棟割合」
に制限(上限値)を定める』

といったことや、

『許可病床数400床以上病院の
地域包括ケア病棟の新設について、
現行の「1病棟」のみ制限を継続、
新たな設置について地域医療構想
調整会議の意見を求めることとする』

といった見直しが検討されています。


■早め早めの対策を



このような見直しの議論を受けて
当社のクライアントの中には
地域からの受入れ、サブ・アキュート機能を
強化すべく既に動き出しています。


まずは地域の開業医からの受入れを
促進するために、昨年度末の挨拶訪問で
当院の地域包括ケア病棟で受け入れられる
患者層や担当医などを再度PR。


さらには、
地域の開業医を当院に招く地域交流会の
開催準備など、改定前から着々と
動き出しています。


その他、効果が出やすいと思われる
地域のケアマネや介護事業所をピックアップし
順次それらの施設へ訪問する準備も
しています。


少子高齢化や人口減少の中、
病院の経営はますます厳しさを増しています。


そんな中で
地域の中で1歩でも前に出るためには
医療制度改革の流れを把握し
先取して対策をうつことは大切です。


診療報酬改定の議論や内容を把握する
だけでなく、それを受け、
自院ではどのようなアクション(対策)を
すべきか考え、実行する力が
今後さらに必要といえるでしょう。


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◆筆者プロフィール
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森田仁計(もりた よしかず)


医療総研株式会社
認定医業経営コンサルタント
1982年、埼玉県生まれ。
法政大学工学部卒業後、株式会社三菱化学
ビーシーエル(現LSI メディエンス)に入社。
現場営業から開発・企画業務まで携わる。
2015年、医療総研株式会社に入社し、
認定登録医業経営コンサルタントとして、
医療機関の経営改善や組織変革、
人事制度構築などの運営改善業務に従事。
2019.12.22

令和2年度改定、重点課題は働き方改革

12月17日、令和2年度診療報酬改定の改定率が
正式に決定しました。


診療報酬本体については、
0.55%のプラス改定となります。
このうち0.47%分が「通常の本体改定」分で、
0.08%が「医師の働き方改革への特例対応」
分となります。


一方、薬価についてはマイナス0.99%、
医療材料についてはマイナス0.02%となり、
ネット(全体)ではマイナス0.46%という
改定率になりました。


今回はその診療報酬改定の方向性について
一緒に考えていきたいと思います。



■前提にある三位一体改革



厚生労働省は2019年4月、
2040年を展望した医療提供体制の構築にむけて
「2025年までに着手すべきこと」として、
基本方針を3つ示しました。


それは、
①地域医療構想の実現等
②医師・医療従事者の働き方改革の推進
③実効性のある医師偏在対策の着実な推進
の3つになります。


厚生労働省はこの3つを三位一体で
推進してくことを強調しています。


令和2年度診療報酬改定も
この三位一体改革を推進していくための
内容となっているといっても
過言ではありません。


今回の改定を把握するためには、
この三位一体改革が前提にあるということを
まずは押さえておくことが大切だといえます。


■4つの方向性決定、
重点課題は働き方改革の推進




令和2年度診療報酬改定の基本方針が
決定されました。


基本方針は、
【1】改定に当たっての基本認識、
【2】改定の基本的視点と具体的方向性
の2部構成になっています。


【1】では、
健康寿命の延伸、
人生100年時代に向けた「全社会型社会保障」の実現、
患者・国民に身近は医療の実現、どこに住んでいても
適切な医療を安心して受けられる社会の実現、
医師等の働き方改革の推進を担保する必要がある
とした上で、

これを実現するためには
社会保障制度の安定性・持続可能性の確保、
経済・財政との調和が極めて重要であること
を強調しています。


また改定の基本的視点と具体的方向性では、
4つの視点・方向性が示されています。


その中で、「医療従事者の負担軽減、
医師等の働き方改革の推進」を改定の【重点課題】
として据えられています。


具体的な例示項目として、
医師等の長時間労働などの厳しい勤務環境を
改善する取組の評価、
地域医療の確保を図る観点から早急に対応が
必要な救急医療体制等の評価、
業務の効率化に資するICTの利活用推進
などが示されています。


こういった内容を受けて、
次回の改定では医療従事者の負担軽減のため
の具体的な取組みや医師などの労働環境改善
のための具体的な計画などが、
診療報酬の算定要件に加えてはどうか
といった議論がなされています。


■医師の働き方改革、
2024年4月から適用




医師への働き方改革は、
簡単にいうと医師の時間外労働に対して
上限規制が設けられることです。


一般企業などでは2019年4月より順次施行
となっていますが、医師に対しては医師の
診療業務の特殊性を考慮した上で
2024年4月からの適用となっています。


2024年4月からは、
すべての勤務医に対して、罰則付きの
新たな時間外労働上限(原則960時間以内、
救急科や研修医などでは厳格な要件の下で
1860時間以内)が適用されることになります。


医師の働き方改革に関する検討会の資料によると、
現状では約1割(約2万人)が時間外労働
1860時間以上であり、これを2024年の5年間で
ゼロにもっていかなければならないこと
になります。


これは非常に大きなことです。


罰則がつくということもそうですが、
それ以上に医師の不足・偏在地域などにおいては、
地域の医療提供体制を揺るがしかねない問題です。


こういった点からも、
地域医療構想の実現による効率的な
医療提供や医師の偏在対策の推進など
三位一体での推進が必要になってくる
といえます。


次回の診療報酬改定の具体的な議論は
これからになります。


全体の方向性を把握して
中医協などの議論を読み込むことで
診療報酬改定の理解が深まることに
繋がります。


今後の動向に注視していたいところです。


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◆筆者プロフィール
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森田仁計(もりた よしかず)


医療総研株式会社
認定医業経営コンサルタント
1982年、埼玉県生まれ。
法政大学工学部卒業後、株式会社三菱化学
ビーシーエル(現LSI メディエンス)に入社。
現場営業から開発・企画業務まで携わる。
2015年、医療総研株式会社に入社し、
認定登録医業経営コンサルタントとして、
医療機関の経営改善や組織変革、
人事制度構築などの運営改善業務に従事。
2019.12.01

病院と診療所の経営状況の差が明らかに

2020年度診療報酬改定にあたって
11月13日の中医協総会では
第22回医療経済実態調査の結果が
報告されました。


医療経済実態調査は、
病院、一般診療所、歯科診療所
および保険薬局における医業経営等の
実態を明らかにし、社会保険診療報酬
に関する基礎資料を整備することを
目的として実施されているものです。


調査対象時期は、17年度と18年度の
2事業年度になります。


■一般病院全体は赤字基調続く



ここでは一般病院の経営状況に
ついて、みていきます。


介護収益2%未満の一般病院全体では
17年度の損益差額はマイナス3.0%、
そして18年度はマイナス2.7%と
なりました。


0.3ポイント改善してはいますが
それでも赤字基調は継続しています。


しかし損益差額率を開設主体別にみると、
次のようなバラつきがあります。


医療法人:
2.6%→2.8%(0.2ポイント改善)

国立:
▲2.1%→▲2.3%(0.2ポイント悪化)

公立:
▲13.0%→▲13.2%(0.2ポイント悪化)

公的(日赤や済生会):
▲1.4%→▲0.3%(1.1ポイント改善)

社会保険関係法人(KKRなど):
▲1.2%→1.0%(2.2ポイント改善)

その他:
▲0.9%→▲0.4%(0.5ポイント改善)


これをみると、赤字基調ではありますが
国立・公立以外では経営状況は改善して
いるとみることができます。


■無床診療所の損益差額率、
 プラスを維持

 


続いて、医科の一般診療所について
みていきましょう。


無床診療所全体では、
損益差額率は17年度が8.9%、
18年度が8.9%でプラスを
維持しています。


開設主体別でみると、
個人では17年度、18年度ともに
30.4%で横ばいです。


また医療法人は、17年度6.2%、
18年度は6.3%で0.1ポイント
改善されています。


また診療科別では、
医療法人が内科、外科、眼科、
皮膚科で改善し、
精神科や耳鼻咽喉科などでは
悪化しています。


総じて、
病院と診療所を比較すると
経営状況の差が明らかです。


この差を是正するために
病院と診療所の間で改定率に
差を設けるといった議論もあります。


こうした医療機関の経営状況は、
「診療報酬改定の改定率」にも
関係してきますので、

この調査結果が、どのような
見方がされるか注目したいところです。


詳細はこちらからどうぞ。

■第22回医療経済実態調査 報告
https://www.mhlw.go.jp/bunya/iryouhoken/database/zenpan/jittaityousa/dl/22_houkoku_iryoukikan.pdf


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◆筆者プロフィール
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森田仁計(もりた よしかず)
医療総研株式会社
認定医業経営コンサルタント
1982年、埼玉県生まれ。
法政大学工学部卒業後、株式会社三菱化学
ビーシーエル(現LSI メディエンス)に入社。
現場営業から開発・企画業務まで携わる。
2015年、医療総研株式会社に入社し、
認定登録医業経営コンサルタントとして、
医療機関の経営改善や組織変革、
人事制度構築などの運営改善業務に従事。
2019.11.17

次回診療報酬改定は「マイナス改定」、財務省からの提言

財政制度分科会では、
「医療費や介護費の伸びを我々国民の負担できる
水準に抑える」方策の検討を進めています。


■医療保険制度の持続可能性の確保



国民医療費は過去10年間で平均2.4%/年の
ペースで増加しています。


このうち、高齢化等の要因による増加は
平均1.1%/年であり、残りの半分程度は
人口増減や高齢化の影響とは関係のない
要素によるものとなっています。


日本の医療保険制度を支えている財源は、
公費と保険料と自己負担であるが、

・公費については、
 既に国債発行に大きく依存し、
 将来世代につけ回しを行っている
 (給付と負担のバランスが損なわれている)状態

・保険料は年々上昇し、急速に減少していく
 現役世代に大きな負担
 (可処分所得を大きく引下げ)

・自己負担については、
 高額療養費制度の影響もあり
 実効負担率は年々低下傾向

となっています。


こうした中で、世界に冠たる医療保険制度を
どのように改革し持続可能なものとしていく
かが重要な課題となっています。


11月1日分科会では「医療」に焦点を合わせ、

(1)保険給付範囲の在り方の見直し
(2)保険給付の効率的な提供
(3)高齢化・人口減少下での負担の公平化

の3点について議論が行われましたので
その一部をご紹介いたします。


■受診時定額負担の導入



(1)保険給付範囲の在り方の見直しという点で、
財務省では、「受診時定額負担の導入」が
議論されています。


これは、日本の年間外来受診回数は
OECD平均の約2倍であり、医科・歯科合計で
年間約21億回といったことを踏まえたものです。


限られた医療資源の中で
医療保険制度の持続可能性を確保するためには
高額な医療費がかかった場合には
医療保険がしっかりと支えるという
安心を確保していく必要とし、

一方で、外来受診に関しては
少額の定額負担を導入し広く負担を
分かち合うべきではないかという考えです。


その他にも、「薬剤自己負担の引上げ」も
議論されています。


薬剤の種類に応じた自己負担割合の設定など
いろいろな手法を検討すべきとされています。


■次回診療報酬改定は「マイナス改定」



(2)保険給付の効率的な提供では、
2020年度の診療報酬改定に向けて
一定程度のマイナス改定を行い、
国民負担を抑制する必要があるとしています。


改定率については、

一般的な人件費や物件費の伸びを示す
「賃金・物価の伸び」の加重平均値
(医療機関と同じ費用構造にある場合の
一般企業のコスト)の近年の増加率より
も大きいこと、

また医療の高度化や患者数等の増加
(特に高齢化)を考慮すれば、

マイナス改定となっても
医療機関の収入は増加することなどを
根拠に「マイナス改定」を求めています。


さらに、病院と診療所の収益率を比較すると
その差が大きいことから、特に2020年度改定
においては、病院(救急対応等)と
診療所の間で改定率に差を設けることなど
財源配分のメリハリをつけることを
求めています。


■新たに75歳になる者から2割負担



高齢化・人口減少下での負担の公平化の
観点からは、75歳以上の者の1人当たり
医療費は現役世代の約4倍となっています。


その財源の8割強は公費と現役世代の支援金
となっており、現役世代は自らの医療費の
ほか後期高齢者支援金も負担しています。


近年の高齢者の医療費の増加により、
支え手である現役世代の保険料負担は
重くなっている状況が続いています。


そこで、世代間の負担の不公平感を
解消するために、

・新たに75歳になる者から70~74歳時と
 同じ窓口負担2割とする

・3割負担を求める「現役並み所得」の
 判定基準を見直す

ことを提言しています。


これは75歳以上の者の約4割は、
窓口負担を「負担に感じない」または
「あまり負担に感じない」と回答があり
財務省は「窓口負担の引き上げが可能」と
判断しているといえます。


財政制度分科会はさらに議論を深め、
2020年度予算編成や社会保障制度改革に
向けた意見を取りまとめることになります。


2020年度診療報酬改定に向けて
どのような議論が行われていくか
今後注視していきたいところです。


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◆筆者プロフィール
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森田仁計(もりた よしかず)
医療総研株式会社
認定医業経営コンサルタント
1982年、埼玉県生まれ。
法政大学工学部卒業後、株式会社三菱化学
ビーシーエル(現LSI メディエンス)に入社。
現場営業から開発・企画業務まで携わる。
2015年、医療総研株式会社に入社し、
認定登録医業経営コンサルタントとして、
医療機関の経営改善や組織変革、
人事制度構築などの運営改善業務に従事。
2019.11.02

医師の働き方改革を進めるための タスク・シフティング検討開始!

少子高齢化による生産年齢人口の減少による
労働力不足、若い世代の職業意識の変化、
医療ニーズの多様化、さらに医師等の偏在などを
背景として医療機関における医療従事者の確保が
困難となっています。


その中で、質の高い医療提供体制を持続的に
構築するためには、勤務環境の改善などといった
働き方改革が重要となってきています。


その中でも特にハードルが高いとされるのが
医師の働き方改革です。


2019年10月23日に「医師の働き方改革を進める
ためのタスク・シフト/シェアの推進に関する
検討会」が開催されました。


今回はその検討内容について一部ご紹介します。


■タスク・シフトの推進が急務



医師に対しては、2024年4月から時間外労働の
上限規制が適用されことになりました。


その規制の具体的内容等について検討してきた
「医師の働き方改革に関する検討会」において、
医師の診療業務の特殊性を踏まえた働き方改革
を推進していくことが報告書として
とりまとめられました。


その中でその医師の「労働時間の短縮」のため
に徹底して取り組んでいく必要があるとされた
項目の1つに、医療従事者の合意形成のもとでの
業務の移管や共同化(タスク・シフティング、
タスク・シェアリング)が掲げられており、
これらの取組みの推進が急務になっています。


■6分野・286の業務・行為がタスク・シフト可能か



そこで2019年10月23日に、「医師の働き方改革を
進めるためのタスク・シフト/シェアの推進に
関する検討会」(以下、検討会)の第1回目が
開催されました。


検討会では、各団体からヒアリングした
「医師から他職種にタスク・シフトできる
可能性がある」6分野・286業務・行為について
議論されました。


<タスク・シフティングの可能性のある6分野>
https://www.mhlw.go.jp/content/10800000/000558387.pdf


これらについて

①実施可能な業務
②明確に示されていない業務
③実施できない業務のうち、
 十分実施可能で法改正等を行えば実施可能となる業務

に分けてタスク・シフトの可能性や課題を探っていく
方向を確認しました。


今後は、医師以外の他職種による実施が進まない要因や
その解決策、法令の解釈などの明確化、
また必要に応じて法改正の必要性や改正内容などを
議論していくことになりそうです。


■期待されるナース・プラクテイショナー制度



そんな中、ナース・プラクテイショナー制度の創設を
検討すべきとの声もあがっています。


ナース・プラクテイショナー(NP)とは、
「医師の指示を受けずに一定レベルの診断や治療
などを行うことができる」制度です。


米国等における制度であり、
現在の日本には「NP」に相当する資格はありません。


現在の制度では、すべての医療提供の判断・指示を
医師が担っています。


しかし今後の医師の偏在や医療ニーズの増加の中で、
医師がすべてに対応する仕組みのままでは、
医師の業務量はさらに増加し、タイムリーな対応も
困難となることでしょう。


NP制度の創設によって、
患者へのタイムリーな対応による医療・看護の質
の向上や、看護師の指示待ち等の業務の効率化、
さらには医師の業務負担の軽減にも繋がることが
期待されますが、現状ではまだ将来の検討課題の
1つとしてとどまっている状況です。


医師の働き方改革を推進するためには
このタスク・シフトは欠かせません。


今後の検討会での議論に注視しながら
医療現場でも少しずつ進めていく必要があると
いえるでしょう。




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◆筆者プロフィール
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森田仁計(もりた よしかず)
医療総研株式会社
認定医業経営コンサルタント
1982年、埼玉県生まれ。
法政大学工学部卒業後、株式会社三菱化学
ビーシーエル(現LSI メディエンス)に入社。
現場営業から開発・企画業務まで携わる。
2015年、医療総研株式会社に入社し、
認定登録医業経営コンサルタントとして、
医療機関の経営改善や組織変革、
人事制度構築などの運営改善業務に従事。
2019.10.20

タスクシフティングを成功させるポイント

政府が企業の働き方改革を押し進めるなか、
病院においても医師や看護師などの勤務環境
が問題視されています。


病院の勤務環境の改善は病院経営にとって
大きな課題の1つになっています。


そんな中、AIやロボットなどの活用が
期待されていますが、まだまだ実用化には
至っていないのが現状のように思われます。


そこで今後さらに検討する必要があるのが
「タスクシフティング」です。


現在でも、診断書の作成、カルテ記載、
診療情報提供書の作成など、医師の事務作業を
医師事務作業補助者に移譲している病院は多いです。


また診療報酬上でも、そういった点を
評価する方向が強まっています。


■経営面でも重要



タスクシフティングは病院経営の面でも
とても重要です。


たとえば、医師の業務の中で
医師事務作業補助者へタスクシフトできる
ものが1日あたり2時間あったとします。


単純計算になりますが、
医師の時給を5000円、医師事務作業補助者の
時給を1500円とした場合、1日あたり7000円
のコストダウンが可能になります。


さらに、その空いた時間で医師には
入院や手術などの業務に従事してもらった方が
生産性は断然あがります。


しかしながら、
なかなかそのタスクシフティングが
進んでいないのが病院の実情です。


■タスクシフティングを進めるためには



タスクシフティングは業務を移管する側と
移管される側に必ず分かれます。


うまく調整しないと利害が衝突しかねません。


それを避けるためには、
現場との合意を得ることが大切になります。


そのために、まずは人材不足の状況や
危機的な経営状態といった現状の課題を
具体的に示す必要があります。


その上で、現場を巻き込みながら
タスクシフトを進めていきます。


まずは、現状の業務内容を洗い出し、
どんな業務が移管可能か検討します。


その際に同時に行うべきことは、
業務の効率化です。


移管される側も決して人員に余裕が
あるわけではありませんので、
省力化できる業務の検討やICTの活用
といったことを同時に検討していく
ことが大切です。


病院の業務は、法規制や専門性の点などから
タスクシフティングは進みづらいのが実情です。


しかし勤務環境の改善や人材不足への
対応が迫られる中、持続的に病院経営を
行っていくためには避けては通れない
道ともいえます。


業務の洗い出し・仕分けや職種間の
調整などには手間も時間もかかります。


今から少しづつでも準備しておくことが
必要といえるでしょう。



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◆筆者プロフィール
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森田仁計(もりた よしかず)
医療総研株式会社
認定医業経営コンサルタント
1982年、埼玉県生まれ。
法政大学工学部卒業後、株式会社三菱化学
ビーシーエル(現LSI メディエンス)に入社。
現場営業から開発・企画業務まで携わる。
2015年、医療総研株式会社に入社し、
認定登録医業経営コンサルタントとして、
医療機関の経営改善や組織変革、
人事制度構築などの運営改善業務に従事。
2019.10.06

再編統合の再検証424の公立病院等を公表!

厚生労働省は9月26日の有識者会議で、
全国の自治体などが運営する公立・公的病院のうち、
「再編や統合の議論が必要」と判断した424施設の
病院名が公表されました。


テレビなどのメディアにも取り上げられ
医療業界だけでなく、地域住民にとっても
大きな話題となっています。


今回はその概要について
を改めて整理したいと思います。


■424病院名が公表された背景


いわゆる団塊の世代がすべて後期高齢者になり
医療・介護ニーズが急速に加速する2025年に向けて
より効果的・効率的に医療・介護サービスを提供
する体制の構築を目指した「地域医療構想の実現」
に向けた取組みが各地域が進められています。


その中で、各地域医療構想調整会議では、
まずは、地域にある公立病院・公的病院等の
機能改革等に関する合意を得ることになっています。


この合意に関して、2019年3月末時点では、
・公立病院は95%
・公的病院等は98%
と、ほぼすべての公立病院・公的病院等で
「機能改革」に関する合意ができたように
見えます。


しかし、その合意結果をみると
・高度急性期・急性期病床の削減は数%
・トータルの病床数は横ばい
と、合意内容が地域医療構想の実現に沿った
ものになっていないという見方ができます。


そこで厚労省は、
急性期医療に関する診療実績データを詳細に分析し
今回の424施設の病院名を公表することになりました。


■424病院の抽出基準は?


では、いったいどのような基準をもって
厚労省は424病院を抽出したのでしょうか。


具体的には、次の2つになります。


A.診療実績が特に少ない病院

がん、心疾患、脳卒中、救急、小児、周産期、
災害、へき地、研修・派遣機能の9領域すべてで
地域における診療実績が下位3分の1の病院


B.類似の機能を持つ病院が近接する病院

自動車で20分以内の距離に、がん、心疾患、
脳卒中、救急、小児、周産期の6領域すべてで、
「診療実績が類似する病院」がある病院


該当した病院については、
今後地域の医療提供事情を考慮したうえで
機能分化や病床削減を含めた再編統合を
検証することが求められていきます。


■2020年9月までに再検証、結論を


再検証を要請された病院については、
2020年9月までに再検証を行い、結論を
得ることが求められます。


一方、再検証で再編統合を伴わない場合には
2020年3月までに結論を得るというスケジュールで
機能分化等に関する議論が進めれられます。


今回は公立病院・公的病院等が対象ですが
地域における病院の機能分化等を考える際には
民間病院の機能も考慮していく必要が当然ながら
あります。


また今回は急性期機能のデータのみですが
地域包括ケアシステムを考慮するためには
回復期や慢性期などのデータについても調査する
必要が出てくると考えられます。


いすれにしても、
今回の424の公立病院・公的病院等の再編統合
だけで完結する内容ではなく、今後さらに
拡大しての議論が必要といえるでしょう。



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◆筆者プロフィール
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森田仁計(もりた よしかず)
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