地域に求められる医療を実現するためには必要な利益を確保すべく組織運営を行うことです。
その実現のためには、これから起こる社会情勢や地域の医療環境の変化を捉え、多角的な情報をもとに『分析力』と、
確実に変革する『実行力』がこれまで以上に求められています。

私たち医療総研は、医業経営に特化したコンサルティングを20年以上提供してまいりました。
その知見を活かし、医療制度改革の将来を予測し、病院・診療所の皆様が地域医療システムの中心的な役割を担うことが出来るよう、適切な情報提供をもとに経営支援をいたします。

「提言」だけでなく、組織変革の「実行」を支援する
それが私たちの基本姿勢です。

新着情報

2019/03/19
図解入門ビジネス最新『医療費の仕組みと基本がよ~くわかる本[第2版]』を出版しました。
2019/03/11
ホームページをリニューアルしました。

医業経営コラム

2019.04.17

外国人患者の受入れ体制をどうするか?

2018年の訪日外国人は3000万人を突破し、 統計開始以来の最高の記録を更新しました。 そして、2019年ラグビーW杯、 2020年東京オリンピック・パラリンピックの 開催を控え、外国人患者がさらに増加することも 予想され、対応に悩む施設も多いのではないかと 推測されます。 そんな中、厚生労働省は、外国人患者の受入れ 実態調査の結果を公表しました。 本調査は都道府県を通じて、全国の全ての病院と 沖縄県・京都府の診療所を対象としたもので、 外国人患者の受入実績については、3,980施設の 回答を集計したものになります。 以下に、その結果の概要を示します。 ー結果の概要ー 「医療機関における外国人患者の受入に係る 実態調査の結果(概要版):厚労省」より抜粋。 1)外国人患者の受入れ実績 約50%の施設が外国人患者の受入実績ありと回答。 そのうち、約55%が1ヶ月間で10人以下であった病院が 1番多かったのものの、1000人以上の実績がある病院も 7施設あった。 2)多言語化の整備状況 当調査については、医療圏を単位として “面的”にネットワークとして構築すべき との考えから2次医療圏ごとにみてみると、 約70%の2次医療圏で、医療通訳・電話通訳・ 自動翻訳デバイス等が整備されていることが分かった。 3)訪日外国人旅行者に対する診療価格 ほぼ全ての病院において、診療報酬点数表を活用した 倍数計算(1点=10円または税込で10.8円か11円)。 27%の病院で1点あたり20円以上で請求。 4)医療通訳の費用、請求はわずか1% 診療費以外の追加的費用として、通訳料を請求して いる病院の割合は約1%。 受入実績が多い病院(178施設)に限ると、 通訳料を請求している割合は約10%であった。 5)未収金の発生状況 約20%の病院で、外国人患者の未収金を経験。 その病院あたりの未収金の発生件数は平均8.5件、 総額は平均42.3万円であった。 中には総額100万円を超す病院もみられた。 ー 言語や医療費の支払いの問題など、 多くの医療機関が外国人患者の受入れに 負担を感じていますが、 国としては、都道府県を通じて 「外国人患者の受入拠点となる医療機関」を選定し 外国人観光客などが安心・安全に日本の 医療機関を受診できる体制整備を進めています。 受付や会計での医療通訳対応、 医療コーディネーターによる 患者家族やスタッフ等への支援など、 中小病院においても国際化への対応が 必須となる日も近いかもしれません。 --------------------------------------- ◆筆者プロフィール --------------------------------------- 森田仁計(もりた よしかず) 医療総研株式会社 認定医業経営コンサルタント 1982年、埼玉県生まれ。 法政大学工学部卒業後、株式会社三菱化学 ビーシーエル(現LSI メディエンス)に入社。 現場営業から開発・企画業務まで携わる。 2015年、医療総研株式会社に入社し、 認定登録医業経営コンサルタントとして、 医療機関の経営改善や組織変革、 人事制度構築などの運営改善業務に従事。
2019.04.01

報酬にとらわれすぎない議論を

厚生労働省は3月27日に中医協総会に、 「2020年度診療報酬改定に向けた検討項目と 進め方(案)」を示し、それらは大筋で 了承されました。 夏ごろまでを第1ラウンドとして総論の議論を 行い、秋以降に第2ラウンドとして個別改定項目 の議論を行うという流れになるようです。 第1ラウンドとして扱われる総論については ①患者の疾病構造や受療行動等を  意識しつつ、年代別に課題の整理 ②昨今の医療と関連性の高いテーマ  について課題の整理 の2本の柱に沿って全体の在り方を 検討していくことになります。 ここ最近の診療報酬改定の議論では、 比較的「入院医療」「外来医療」 「在宅医療」といった報酬ありきの 個別具体的な議論が多い印象がありましたが、 今回は、報酬の項目にとらわれすぎない 活発な議論を促進する観点から、 このような提案を行ったようです。 全体を把握してから各論に入っていく、 とても重要な考え方だと感じます。 医業経営の考え方も まさしく同じだと考えます。 日本の医療制度においては、 国民皆保険制度により、全ての人に 医療を受ける権利が、フリーアクセス という付加価値もついた状態で 保障されています。 つまり、医療機関は 国民がいつでもどこでも 必要なときに医療サービスへ アクセスできる状態を提供する 地域のインフラであるといえます。 ですので、 医業経営を考えるときは 診療報酬ありきではなく、 地域から求めらているニーズを まず把握することからです。 その把握した地域のニーズと 医療機関の機能を いかに合わせていくかが、 医業経営の考え方の1つとなります。 次期改定に向けて 我が国の医療が直面する課題を整理し、 「報酬にとらわれすぎない」議論が どのように展開されるのか、 注目していきたいと思います。 --------------------------------------- ◆筆者プロフィール --------------------------------------- 森田仁計(もりた よしかず) 医療総研株式会社 認定医業経営コンサルタント 1982年、埼玉県生まれ。 法政大学工学部卒業後、株式会社三菱化学 ビーシーエル(現LSI メディエンス)に入社。 現場営業から開発・企画業務まで携わる。 2015年、医療総研株式会社に入社し、 認定登録医業経営コンサルタントとして、 医療機関の経営改善や組織変革、 人事制度構築などの運営改善業務に従事。
2019.03.19

医業経営者がもつべき全体最適化の視点

2019年3月12日に、 福祉医療機構(WAM)が公表した病院経営状況の 調査結果をみると、7対1病院よりも基準1つ低い 10対1病院の方が経営状況が良好なことがうかがえます。 この傾向はおそらく今後も継続すると考えられます。 それは、平成30年度の診療報酬改定の内容を よくみると想定することができます。 今回の改定で、入院料が抜本的に見直され、 一般病棟入院基本料については、 看護配置などを評価する「基本部分」と、 重症患者の受入れ状況を評価する「実績評価部分」とを 組み合わせた7種類の入院基本料に組み替えられました。 もっとも上位の基準である入院料1が1591点に対し、 入院料2は1561点と、その差は30点しかありません。 さらに入院料2では看護配置は10対1とされていますので 単純な利益率だけで考えると、入院料2の方が高くなる 傾向にあると考えられます。 これに似たようなことが 回復期リハビリテーション病棟入院料でもいえます。 回復期の入院料1と入院料2の点数差は、 60点しかありません。 しかし入院料1を算定するためには リハビリ実績指数FIMを37以上にする 必要があります。 在院日数が短くなると、実績指数が 高くなりやすいことから、 入院料1の算定を意識するあまりに 在院日数が短縮される傾向が 病院ではよく見受けられます。 すると、せっかく最上位の基準である 入院料1を算定したにもかかわらず 入院料2を算定していたときよりも 収入が下がってしまうというケースもあるわけです。 もちろん、医療の質や職員のモチベーション という面で、最上位の施設基準を算定する ことは、とても要素の1つです。 ただ一方で、経営的な視点でみると 最上位の基準をあえて算定しない方が 良好な経営を維持できる側面もあります。 優先順位をどこに置いて 医業経営の全体最適化を図っていくのか 経営者の判断が問われているといえます。 --------------------------------------- ◆筆者プロフィール --------------------------------------- 森田 仁計(もりた よしかず) 医療総研株式会社 認定医業経営コンサルタント 1982年、埼玉県生まれ。 法政大学工学部卒業後、株式会社三菱化学 ビーシーエル(現LSI メディエンス)に入社。 現場営業から開発・企画業務まで携わる。 2015年、医療総研株式会社に入社し、 認定登録医業経営コンサルタントとして、 医療機関の経営改善や組織変革、 人事制度構築などの運営改善業務に従事。

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