2019.04.01

報酬にとらわれすぎない議論を

厚生労働省は3月27日に中医協総会に、
「2020年度診療報酬改定に向けた検討項目と
進め方(案)」を示し、それらは大筋で
了承されました。


夏ごろまでを第1ラウンドとして総論の議論を
行い、秋以降に第2ラウンドとして個別改定項目
の議論を行うという流れになるようです。


第1ラウンドとして扱われる総論については

①患者の疾病構造や受療行動等を
 意識しつつ、年代別に課題の整理

②昨今の医療と関連性の高いテーマ
 について課題の整理

の2本の柱に沿って全体の在り方を
検討していくことになります。


ここ最近の診療報酬改定の議論では、
比較的「入院医療」「外来医療」
「在宅医療」といった報酬ありきの
個別具体的な議論が多い印象がありましたが、

今回は、報酬の項目にとらわれすぎない
活発な議論を促進する観点から、
このような提案を行ったようです。


全体を把握してから各論に入っていく、
とても重要な考え方だと感じます。


医業経営の考え方も
まさしく同じだと考えます。


日本の医療制度においては、
国民皆保険制度により、全ての人に
医療を受ける権利が、フリーアクセス
という付加価値もついた状態で
保障されています。


つまり、医療機関は
国民がいつでもどこでも
必要なときに医療サービスへ
アクセスできる状態を提供する
地域のインフラであるといえます。


ですので、
医業経営を考えるときは
診療報酬ありきではなく、
地域から求めらているニーズを
まず把握することからです。


その把握した地域のニーズと
医療機関の機能を
いかに合わせていくかが、
医業経営の考え方の1つとなります。


次期改定に向けて
我が国の医療が直面する課題を整理し、
「報酬にとらわれすぎない」議論が
どのように展開されるのか、
注目していきたいと思います。


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◆筆者プロフィール
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森田仁計(もりた よしかず)
医療総研株式会社
認定医業経営コンサルタント
1982年、埼玉県生まれ。
法政大学工学部卒業後、株式会社三菱化学
ビーシーエル(現LSI メディエンス)に入社。
現場営業から開発・企画業務まで携わる。
2015年、医療総研株式会社に入社し、
認定登録医業経営コンサルタントとして、
医療機関の経営改善や組織変革、
人事制度構築などの運営改善業務に従事。