2021.10.13

令和3年10月以降の新型コロナ感染拡大防止のためのかかり増し経費の新たな補助

9月28日に、政府が新型コロナウイルス感染症に関する診療報酬の特例措置の期限が9月末で切れることに伴い、新たな支援策である「令和3年度新型コロナウイルス感染症感染拡大防止継続支援補助金」の方針を明らかにしました。今回はその交付などについて詳細が公開されましたので、その一部をご紹介していきます。


■診療報酬の特例は9月末で終了
9月28日、新型コロナウイルス感染症が猛威を振るう中で、医療機関等や介護事業所・施設の経営を、幅広く薄く支えるために行われきた感染症対策実施加算や介護報酬の0.1%上乗せなどの報酬特例について、9月末で終了することが決定されました。
そして10月以降の医療機関などの支援については、新たにつぎの2つの方針が明らかにされました。

①医療、介護、障害福祉における感染症対策について、そのかかり増し経費を直接支援する補助金により支援を継続する。申請手続は、できる限り簡素な方式とする。

②加えて、医療機関等における新型コロナ患者への診療に対する診療報酬上の特例的な対応を更に拡充する。


■病院・有床診は10万円、無床診は8万円を上限に経費補助
そして10月7日の事務連絡では、上記①の「かかり増し経費を直接支援する補助金」について詳細が明らかにされました。

新たな補助の名称は「令和3年度新型コロナウイルス感染症感染拡大防止継続支援補助金」で、補助基準額(上限額)は、以下の区分ごとに、それぞれ次に定める額となります。

○病院・有床診療所(医科・歯科)10万円
○無床診療所(医科・歯科)8万円
○薬局・訪問看護事業者・助産所6万円


補助の対象経費については、10月1日から12月31日までに新型コロナウイルス感染症に対応した感染拡大防止対策に要した経費として、次のものが挙げられています。

○賃金、報酬、謝金、会議費、旅費、需用費(消耗品費、印刷製本費、材料費、光熱水費、燃料費、修繕料、医薬材料費)、役務費(通信運搬費、手数料、保険料)、委託料、使用料及び賃借料、備品購入費
(従前から勤務している者及び通常の医療の提供を行う者に係る人件費は除く)





■新型コロナ患者・疑い患者の受入れ対応の要件はなし
今回はその交付要件などの詳細も公開されております。またQ&Aも挙げられていましたので、その一部ご紹介します。

①「令和2年度(もしくは令和3年度新型コロナウイルス感染症感染拡大防止・医療提供体制確保支援補助金)による補助を受けています(又は申請を行っています)が、本補助金の申請を行い、補助を受けることができますか。
【回答】可能です。

②新型コロナ患者・疑い患者の受入れ対応等をしていなくても対象となるのでしょうか。
【回答】新型コロナ患者・疑い患者の受入れ対応は要件となっていません。

③購入前に申請することは可能でしょうか。
【回答】令和3年10月1日から令和3年12月31日までに要した経費を実績に基づき申請してください。なお、他の補助事業の対象経費としたものを計上することはできません。

④入院患者のオンライン面会等のためのWi-Fi環境の整備等に要する費用も、補助の対象となりますか。
【回答】○新型コロナウイルス感染症により入院患者と家族等の面会が制限されている中、医療機関において入院患者等が利用できるWi-Fi環境の整備等に要する費用については、本事業の補助対象となります。
○なお、その際、総務省の「Wi-Fi提供者向けセキュリティ対策の手引き(令和2年5月版)」を踏まえるなど、セキュリティ対策に留意してください。


⑤費用が確定していない段階における申請(概算による申請)は可能ですか。
【回答】○本補助金は全て精算交付となるため、申請は全ての事業に要する費用が確定してから行ってください。概算による受付は行わないこととしておりますのでご留意願います。
〇例えば、物品であれば納品が完了し、費用が確定してから申請してください。



■おわりに
当補助金の申請受付期間は、令和3年11月1日(予定)から令和4年1月31日までを予定されています。申請時には、事業に要する費用が確定(物品であれば納品が完了し、費用が確定)してからということになります。交付要件などの詳細を確認し、計画的に進めていくことが必要といえます。

詳細はこちらをどうぞ。


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◆筆者プロフィール
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森田仁計(もりた よしかず)

医療総研株式会社 認定医業経営コンサルタント
1982 年、埼玉県生まれ。法政大学工学部卒業後、株式会社三菱化学ビーシーエル(現LSI メディエンス)に入社し、現場営業から開発・企画業務まで携わる。2015 年、医療総研株式会社に入社し、認定登録医業経営コンサルタントとして、医療機関の経営改善や人事制度構築などの組織運営改善業務に従事。著書に『医療費の仕組みと基本がよ~くわかる本』(秀和システム)、『医業経営コンサルティングマニュアルⅠ:経営診断業務編①、Ⅱ:経営診断業務編②、Ⅲ:経営戦略支援業務編』(共著、日本医業経営コンサルタント協会)などがある。